現在、マンション価格は上昇し続けています。
売却には絶好の機会!
マンション売却には、立地条件や間取りの他にも「築年数」が査定ポイントとして関わってきます。
場合によっては、築年数が査定価格や売却金額に深く反映されることも。
- 新築マンションを手放さきゃいけなくなったけど、損はしないだろうか?
- 何十年も住んでしまったし、売るには遅すぎるんじゃ…?
と色々な理由で売却をためらっている方もいるのでは?
マンションの築年数によってどのような価値変動が起こるのか?
気になりますよね。
不動産というのは住めば住むほど価値が落ちていくものですから、そりゃあ早めに売るにこしたことはありません。
ただし買ったばかりの新築ならよほどのことがない限り手放さないでしょうし、長年住んでいれば逆にこんなに年季が入っているマンションが売れるのだろうか?と不安になってしまうものでしょう。
マンションを高く売り払うには「売り時」を理解することが非常に重要
このタイミング次第で数十万~数百万まで売却価格に差がでてしまうんです!!
築年数による価格推移を把握しておけば、理想的な売却タイミングを掴むことができますよ。
では実際、最も売りやすいまさに「売り時」である築年数とは、いつなのでしょうか?
今回はマンションの築年数から、売るのに適したベストなタイミング、またそれを過ぎてしまった物件でも売れるコツを一緒にお伝えします。
そして築年数によるマンション価格や推移を分かりやすく解説します✨
中古マンションで築年数が経つほど価値はどうなる?
中古マンションの価値は年数が経つほど下がっていく
中古マンションの価値は、築年数が経つほどに下がっていきます。
三菱UFJ不動産販売が公表している「マンションと戸建て住宅の資産価値」グラフを見てみましょう。
戸建てと比較すれば資産価値の減少幅は少ないですが、価値が一定に下がっていることがわかります。
とくに築年数1~2年の減少幅が非常に大きいですね。
新築購入直後の下落が激しい原因は、「新築プレミアム」による影響です。
新築価格にプラスアルファされた「不動産会社の人件費」「CMや新聞などの広告費」etc。
マンションによっては、約30%も上乗せされているケースもあります。
1日でも住んでしまうと新築プレミアムが差し引かれるため、資産価値が大きく下がる、という仕組みなのです。
築3年以降はほぼ同じペースで価値は下がっていき、築20年前後で50%ほどまで下落します。
築35~40年を過ぎれば落ち着いていき、あとはほとんど横ばい状態となります。
不動産の査定評価では築10年を過ぎるとマイナスに
不動産の査定評価方法には、マニュアル(公益財団法人不動産流通推進センターの既存住宅価格査定マニュアル)があります。
査定価格は、このマニュアルにしたがって基準が定められます。
そこにある項目の1つである「築年数評価」を見てみましょう。
築10年まではプラス評価ですが、築年が11年以上となるとマイナス評価に転じています。
つまり、築10年までは査定価格が高くなりやすく、11年以降になると査定価格が下がりやすい、ということですね。
実際は、立地条件・間取り・マンションの状態など総合的な要素を判断して査定されるので、築年数は項目評価の1つにしか過ぎません。
どんなに古くなっても価値が0になることはない
年数が経つほどに価値が下がり、10年以上になると査定評価もマイナスとなる中古マンション。
しかしどんなに古くなっても、価値がなくなることはなく…。
築40年以上を超えると、建物自体の価値はほとんど残りません。
しかし、「土地の価値」はきちんとあるんですね。
マンションの査定には土地の価値が付加されるため、マンションの価値も残るということですね。
土地の価値は、立地条件による
駅から近くて人気のエリアにある所なら土地の評価も高いため、築古でも納得できる価格で売れやすいです。
一方、駅から10分以上離れており人口も少ないエリアにあるケースだと、土地の価値があまりないためマンションを好条件で売ることは厳しいでしょう。
しかし、最低でも新築時の3~4割の価値は残ります。
「0円でしか売れない」事態にはなりませんので、ご安心を。
どの築年数で売るのが1番トクなの?
マンションは、3年、5年、10年、15年、30年の5つの節目の年で、それぞれの年で価値が変わると言われています。
そのため自分のマンションの状態を加味しつつ、この5つの「売り時」の中で、売却を目指したい目安の年を自分の中で持っておくことは売り時を逃さない大事な秘訣です。
ではさっそくその売り時の築年数の特徴を順番に紹介しましょう。
築3年
築3年までのマンションは「新古マンション」とも呼ばれ、ほぼほぼ新築の価格で売却が可能ですので、売却予定のある方は築3年を過ぎる前に手放しましょう。
「購入直後に急に転勤が決まってしまった」「最初から短期間しか住まず、売ろうと思っていた」など特殊な事情がない限りは出回る事がない希少な物件ですので、人気も高く非常に売れやすいと言えます。
築5年
「築浅マンション」と呼ばれるボーダーラインが、だいたい築5年前後と言われています。
- 希少性が高いため、新築とほぼ同じor買ったときよりも高く売れるケースもあり
- オーバーローンで購入したなら損することも
この年数だと、一般的に「新築とほとんど変わらない」認識が強いです。
さらにこの築年数が市場に出回ることは少ないため、希少価値も付加されます。
立地条件が良くて市場状況が良ければ、購入時よりも高い価格で売れる可能性があるでしょう。
マンション内にある設備の劣化もほぼ影響がないと思われる経過年数のため、まだまだ新築に近い築浅物件として扱われます。
経済状況によっては買値よりも高く売れる場合もあるため、売却を迷われている方は築5年を越える前の売却を意識するようにしましょう。
ですが気を付けたいのが、「オーバーローン状態だと損する」点。
オーバーローンとは、マンション購入価格相当またはそれ以上の住宅ローンを組んでいる状態のことを指します。
住宅ローンの返済は、築年数が浅い時は利息部分が大きいため、ほとんどが利子の返済に充てられています。
この状態で手放しても、ローンの元金がほとんど返せず、追加で資金を用意することになります。
購入金額以上で売れれば問題ないのですが、ローンが残ってしまえば損をすることになるので、注意が必要です。
築年数10年以内
すでに「築浅」とは呼べなくなってきた時期。
しかし実は中古マンションにおいて最も人気が高く、ベストな売れ時と言える築年数がここなんです。
築年数10年以内のマンションでは、築浅物件の8割程度まで価値が下がります。
設備や内装はほとんど劣化しておらず、比較的施設も新しいために下落幅が少ないです。
新築物件や築浅物件よりも物件価格が安い上に、中古マンションの中では新しい状態なので、この築年数を狙ってくる買い手はとても多い!
非常に人気があるので、早期で売れやすいのも特徴です。
しかし築10年とはいえ中古ですから、あまり高い価格で売り出すと、値引き交渉されやすいですね。
またマンションの所有期間が5年を越えると長期譲渡所得に該当します。
譲渡所得に所得税や住民税がかかってくるのですが、特別控除が受けられる可能性があります。
買い手にとっても売り手にとってもメリットの多い築年数なので、築10年を目途に売却を検討してみると良いでしょう。
適切な価格を設定し、好景気のときに売りに出すのが得策です。
築年数15年以内
やはり築15年を過ぎると、いくぶん売れにくくなってくるのは事実です。
- 手頃な価格で人気がある
- 市場にたくさん溢れているため埋もれやすい
- 施設の劣化が目立ちはじめる
- 大規模修繕の時期にあたる
築15年前後は新築時の70%まで価値は下がりますが、手頃な価格となるため購入希望者を集めやすいです。
ただし、市場には築15年前後のマンションが溢れていますので、埋もれやすいのが難点。
また15年を過ぎるとさまざまな設備が劣化が目立ってきます。
マンション内の設備(給湯器や浴室乾燥機など)が寿命を迎えるため、売却にあたっての修繕が必要なケースがあり、それだけコストがかさんでしまいます。
なので、この頃を目処にマンション全体の第1回目の大規模修繕工事が行われるのもこの築15年。
修繕積立金がしっかり貯められていれば問題はありませんが、万が一足りない場合は追加で一時金を支払う必要も。
また2回目、3回目の修繕工事に向けて月々の「修繕積立金」がより値上げされる可能性もあるため、これを嫌がる買い手もいるんです。
15年を超えると売却のデメリットが多くなってきます。
少し先の将来に売るつもりなら、この築年数を越える前を目途に売却を目指しましょう。
築年数20年以内
- 新築の半分以下の価値になる
- 適切な販売戦略ですぐに売ることもまだ可能
- 不動産選びが大切
築20年ほどで、価値は新築時の50%ほどにまで落ちます。
購入者にとってはお手頃な価格ですし、住宅ローンもまだ利用できる年数のため、適切な売却価格と戦略を駆使すれば、すぐに売却することも可能です。
建物や内装の古さが目立つ年数ですから、リフォームやフルリノベーションが前提となるでしょう。
納得する売却価格で売りたいのであれば、不動産会社選びが重要となります。
土地勘に強くて販売戦略が巧みな不動産会社を探しましょう。
築年数25年以内
- 購入者が損をしやすい
築25年は新築時の40%前後まで価値が下がります。
この年数は、買い手にとって損が出やすくなります。
それはなぜか?
築25年以内ならば「住宅ローン控除」「不動産取得時の減税制度」を使えるためです。
少しでも過ぎてしまえば、それらの制度が利用しにくくなります。
できるだけ、築25年以内には売却したいところです。
築年数30年以上
「築30年だと古すぎて誰も買わないのでは?」と思いますか?
実はこの築年数、一部の買い手にとても需要があるんです!
- マンション価値の最下落価格に到達
- 立地条件が重要
- 耐震性問題がクリアできるかが鍵
築30年を超えると、新築時のおよそ4割ほどの価値に。
住宅ローンを組みにくいため、現金での一括払いや短期ローンで組める格安価格が求められます。
また「リフォームやリノベーションをしたい」と考えている買い手に人気が高いです。
「後々自分たちでリフォームやリノベーションをしたいからマンション自体は古くても値段を抑えたものを買いたい」と思っている方は実は一定数いるため、まさにこちらも売り時と言える物件でしょう。
また築年数を重ねれば重ねるほど資産価値が下がってしまうということは前置きでお話しましたね。
ですが、築年数が20年を越えると資産価値がほとんど減少しなくなるんです。
つまり仮に築20年のマンションを買い10年住んで売却をしたとしても、資産価値が下がりにくいため当初の買値とほぼ同じ値段での売却も不可能ではありません。
ほとんど土地の価値しか残らないので、立地条件が非常に大切です。
駅から徒歩10分以内の通勤・通学圏内なら、売却することも可能でしょう。
しかし築30年以上の場合、耐震制度が「旧耐震制度」に従って建設されているものも含まれるため、耐震性の不安があります。
売り出す前には、耐震性についてきちんとチェックしておきましょう。
築年数の売り時を決めるポイント
「どの築年数を目途に売却をしたいか?」を決めるのは非常に大事と伝えましたね。
「いつまでに売却するのが最も良いのか?その売り時を決める目安はどうしたいいの?」と思われる方は多いかもしれません。
どの築年数で自分の物件を売るべきなのか?決めるためには、まずご自身のマンションの状態を正確に把握する必要があります。
こういった物件は早めに売るべし!
日本に建設されているマンションの種類はさまざま。
そのためこのマンションは早めに売らなければいけない、遅めに売っても大丈夫など断言する事は難しいのですが、早めに売却した方が売り時を逃さなくて済むマンションの特徴をまとめてみました。
以下に自分のマンションがあてはまる人は、早期売却(築3年や5年など)を目指してみてはいかがでしょうか。
- 人口が減少し続けているエリアにある
- 駅から遠い(徒歩10分以上)
- 日当たりがイマイチなど、何かしらネガティブなポイントを抱えている
売却の際に何かしらネガティブポイントになりうる環境を抱えている物件に関して、売り時は早めが◎。
早めの売却をしておけば例えば「駅から少し距離はあるかわりに、ほぼ新築と変わりなくキレイな状態ですよ」とそのネガティブ部分をカバーできます。
人口が減りつつあるエリアに関しても同様で「人が少なくなって静かで良いじゃない!」と思われるかもしれませんが、人が減っているエリアにあるマンションは需要が一気に下がり、とんでもなく売れにくくなります(関東の某エリアでは、人口があまりに減ってしまったせいで、高級マンションが驚きの値段でたたき売りされているのだとか…)
そうなる前に、早期売却を強くオススメします。
- 周辺に売り出されてるマンションが多い地域にある
- 総世帯数100戸以上などスケールが大きい
こういったマンションは逆に「競合相手」が多くなってしまうため、無駄な価格下げ戦争に巻き込まれる可能性が非常に高いのです。
同じ(もしくは近しい)条件の物件であれば、値段で勝負するしかありません。
結果、値段を安くした方が勝ち(売れる)というわけなので、仮に売却を勝ち取ったとしても想定より大分安くしか売れなかった…と結果損に繋がってしまうケースも多々あります。
築10年を超えると買い手も売り手も一気に増えるので、競合相手が少ないうちに早めの売却を目指しましょう。
- マンションの外観や公共エリアを含む設備に痛みや汚れが目立つ
築年数の割に、マンションの共有部分や外観に痛みが目立つ…というマンションの場合は要注意!
手入れのなされていないマンションは劣化スピードが通常に比べて早く、マンションの価値も比例して下がってしまいます。
管理が行き届いていない=管理会社が仕事を怠っているということで、それだけで売却時には大きなネガティブポイントに。
また管理会社を変えたいと思っても、マンションの「臨時総会」で住人の過半数の賛成を得る必要があるなどなかなか手間がかかる作業となります。
そこに労力をかけるならば、いっそ早期売却をし、新しい環境へ住み替えを検討するのも1つの手段でしょう。
マンションを売るのにベストな築年数は?
築15年以内が目安
仮にあなたのマンションが上の段落の「早く売るべきマンション」に当てはまらなかったとしても、マンション購入希望者の需要が最も高いのが…!
一般的には「築10~15年」が大きな目安です。
売りやすさから見ても、だいたい売却はこれを目安にしてみると良いでしょう。
手頃な価格なので購入層からの人気が高く、しかも新築時の7~8割の価値が残っている状態ですから、早期売却や高い売却価格で成約しやすいためです。
築15年を迎えてしまうと高まっていた需要ががくっと下がってしまいます。
より高めの売却を目指すならば、なおさらこの築10年~15年未満の期間での売却が最もオススメな売り時だと言えるでしょう。
しかし、築15年の目安は、人気が高いエリアに限られます。
- 「人口が少ない」
- 「すでにリノベーションをして改造してある」
- 「日当たりが悪い」
- 「駅から徒歩10分以上」
そのような部屋だと欠点が多いために、高い価格で売りにくくなります。
売りたいと思ったら、すぐに売却したほうが得策です。
築20年以上でも売却することは可能!
「築年数が20年以上なんだけど、それでも売れるの?」と不安に思われる方もいるかもしれません。
しかし前述したとおり、築年数がたとえ30年でも60年でも価値が「0」になることはないので、売却価格が全くつかないわけではありません。
さらに、国土交通省住宅局が公表した「住宅市場動向調査報告書」によれば、実際の購入された物件の築年数は「20年前後」が多いという結果が出ています。
築20年を過ぎれば価格が手頃になりますので、安さに魅力を感じる購入者が多いのです。
マンションを手放すときに気に留めたいのが、「大規模修繕」。
大規模修繕は築15年~30年あたりに集中します。
修繕工事をした後なら、ある程度は綺麗になって設備も新しくなるため、好印象をもたれやすいです。
アピールポイントにもなるので、大規模修繕実施後のタイミングを狙うのも◎。
売り時を抑えてマンション売買を成功させよう!
もし将来的にマンションを売却する予定があるなら、「築何年目に売ろうと思っているのか?」と目途を付けることが売り時を逃さない秘訣です。
中古マンションは築年数が過ぎるほどに価値は下がりますが、3~4割程度下落したらあとはほぼ横ばいです。
築30年以上だと購入者に敬遠されると思われがちですが、「価値がこれ以上下がりにくい」「リーズナブルで購入しやすい」などメリットもありますので、上手な価格設定と戦略で臨みましょう。
特に「築15年以内」「大規模改修工事が終わった時期」なら、すぐに売ることをオススメしますよ!
また実は不動産業界にも繁忙期と閑散期というものが存在し、繁忙期が春先の1~3月、秋の9~11月、閑散期が年末の12月だと言われています。
築年数と併せてせっかくのマンション売買なのだから、買い手が増える繁忙期を狙い、損のない取引を目指しましょう!
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