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家族名義のマンションを売却できる?

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家族名義のマンションって売れるの!?

「家族名義のマンションを売却したいんだけど…。」
そのような状況になる場合がありますよね。

例えば、父親名義のマンションを相続した、認知症の母親名義になっているマンションを売りたい、など。

結論を書くと、たとえ家族であったとしても自分名義ではないマンションを勝手に売却することはできません

「じゃあ、どうすればいいの?」ってなりますよね。
今回はその対処法を分かりやすく説明していきます。

今回は以下2つのケースをご紹介します。

目次

ケース1、父親名義のマンションを相続した

亡くなった父名義の家を息子が相続

○○名義のところは、父でも母でも、または伯母でもどなたでも構わないのですが、「相続」した場合ですね。
○○さんは既に亡くなっていますので、もちろんご本人が売ることはできません。

亡くなった父親名義のマンションを子どもが相続するとき、すぐに売却できるのかというと、その前にやらなければいけないことがあります。

それは所有権移転登記(名義変更)をして父親のものであるマンションを、法的にもあなた自身のものとすることです。

なので、まず相続したマンションをあなた名義に変更しましょう。
所有権移転登記ですね。

名義変更はどうすればできるの?

まみ

所有権移転登記というのは、登記簿という不動産の所有権が誰にあるのか書かれている帳簿に新しい所有者を追記することです。

登記簿は法務局で閲覧をしたり登記をすることができます。

所有権をあなたのものにしたいのならば、その登記簿でそもそもマンションが実際に父親の所有物であることを確認したほうがよいです。

ですから法務局に出向いて、一般的に登記簿謄本と呼ばれる登記事項証明書を取得します。

登記簿謄本は不動産についての記録が印刷した書類です。
書面での請求であれば、手数料600円を支払えば手に入ります。

名義についての確認ができたら、父親の戸籍謄本を取り寄せて、すべての相続人を確認してください。

所有権や相続人のことで問題がなければ、所有権移転登記の手続きをするために必要な書類と費用を準備します。

必要な書類

  • 遺産分割協議書(マンションを誰が相続するのかがわかる書類)
  • 固定資産評価証明
  • 亡くなった人の戸籍(除籍)謄本
  • 相続人の戸籍謄本と住民票
  • 登記申請書
  • 登記委任状(登記を司法書士などの専門家に任せる場合)

登録免許税(不動産の登記に課税される税金)はいくら?

不動産の固定資産税評価額に0.4%(相続の場合)を掛けた金額となります。

不動産の評価証明書は東京23区内ならば都税事務所、それ以外では役場で取得できます。

これも手数料がかかりますが、自治体によって金額は異なります。
東京23区であればおよそ400円くらいです。

あとは管轄の法務局に書類を揃えて提出してください。
書類を申請してから1週間ほどで手続きは完了します。

名義変更が完了したら、売却可能です。
または、売却の手続きと一緒に相続登記を行うというやり方もあります。

ケース2、認知症の母親名義になっているマンションを売りたい

認知症の女性

こちらも○○名義は、父親でも兄でも姉でもよいのですが、「認知症」の場合ですね。

認知症にも程度がありますから、症状がどれくらい進んでいるかがポイントとなります。
もし認知症が軽度で頭がハッキリなさっているのならば、ご本人にサインをしてもらえば良いでしょう。

または、ご本人の売却するという意思をしっかり確認し、必要な書類と費用を揃え、子どもが代行して手続きを行えます

まみ

でも重症の場合はそうもいきませんよね。
なぜなら、重度の認知症だと売却の確認が行えないからです。

母親名義のマンションを売却する場合は、名義人本人の意思確認が必要です。
この本人の意思の確認は重要で、しっかりした意思能力があれば契約手続きは有効になります。

ですが、間に入った法律の専門家である司法書士が意思の確認の有無がないと判断すれば売買契約はストップすることもあります。

また、最近は親が認知症になる前に「家族信託」や「任意後見契約」を結ぶことも多くなってきています。

後見人制度を家庭裁判所に申し立てましょう。

家庭裁判所

こうしたケースの時に利用するのが成年後見人制度。
これは認知症や精神疾患などが原因で判断能力を欠く人のために援助者を選任して法律的なサポートを行うものです。

まず家庭裁判所にて成年後見人の申し立てを行い、その候補者が後見人にふさわしいかどうか審理します。
申し立てが行えるのは配偶者や4等身以内の親族などです。

申し立てがあると裁判所は医師を依頼します。

そして母親本人の意思の疎通を診察して診断書を作成して審理を開始し、後見人に任命されればマンション売却の手続きを母親本人にに代わって実施できます。

マンションの売却の際は宅建業の免許を持った不動産会社に仲介してもらうことが一般的です。

できるだけ信頼ができて且つ査定条件の良い不動産会社を選定し、査定価格を基にした売り出し価格で売り出しを行います。

良い不動産会社の選定する方法は、「不動産屋の選び方5つのポイント【マンション売却編】」をチェックしてみてくださいね^^

買い手が現れたら価格や条件などを調整し、晴れて成立すれば売買契約が交わされます。

一連のお金のやりとりの後、マンションの引き渡しと所有権移転登記です。
所有権を移転させるには、法務局での手続きが必要で、これは登記申請書と添付書類を添えて、受理されるのを待ちます。

このように成年後見人制度は本人の意思がなくてもマンションを売れる方法ですが、実施した手続きの内容は裁判所に報告しなければなりません(義務です)。

ちなみに、最近は一人暮らしの認知症の方も増えていて、親族がいない場合は市や区の長が成年後見人になるケースもありこの制度を利用するケースも増えているんですよ。

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